続・解説現代健康句 はしがきにかえて

 

 「健康句」という言葉を創って「解説現代健康句」を津軽書房から1993年に出版した。

  本を出版することは大変なことである。

 「りんごと健康」「食塩と健康」を第一出版から出版したときは「正式な契約書」をかわした。

 津軽書房の時は「契約書」はなかった。

 「当節出版事情」とでもいうべきテ−マもあるが、高橋彰一さん亡き今出版社の御苦労がしのばれる。     」

 「弘前市著作出版物等振興助成図書」という出版助成制度があったので若干の補助を戴くことはできたが、 申請・会計処理の諸手続きをとったので原稿を書き上げてから出版まで一年位時間がかかった。

 それでも初版1000部は完売した。今泉本店などの今週のベストセラ−などになったこともあった。郷土の本として紹介されたこともあった。

 黒石市で第29回全国保健衛生大会が開催され「津軽に学ぶ」の特別講演の機会が与えられた時、副読本として2000部県で別刷りして参加全員に配布してくださった。有り難いことであった。

増刷することもなく、私のホ−ムペ−ジに入れて、いつでもインタ−ネットでみられるようにした。

 「解説現代健康句」の表紙などのレイアウトは高橋さんのアイデヤである。

写真はちょうどアメリカのりんご協会からパンフがきて、中にわれわれの仕事が引用されていたので(りんごは心臓病によいと、論文の内容を間違って引用していたが)、「an apple a day」の子供がりんごをかじっている写真が気にいったので表紙に使わせていただいた。

 このとき「続・・・・」を書くときがあったら、狼の森で私が撮ったことのある写真が頭にあった。

 先日NHK-TVの取材を受けたとき、はからずもその当時子供の今は学校の先生になったいる方に会うことができた。もし将来この写真をつかいたい時に「肖像権」を了承していただけるかどうか聞いてみた。「ok」の答えを戴いた。

 

 「腹八分 グルメは六分」から「生き生き健康 あふれる未来」まで20項目まで書いたが、今あらためて読み返してみて、訂正・加筆するとことは殆どない。

平山雄君がいった「ニコチンやめて カロチンとろう」は日本疫学会総会の席上津金昌一郎君だったかが最新のニュ−スとして「カロチンをよけいにとることがガンを予防すことにはならない」と発言したので訂正を必要なのかもしれない。

知識の展開は極めて早くなった。分きざみで世界中に伝わる世の中になった。それらの情報がどれだけ「真実」であるか判断に迷う今日このころである

とくに自分が専門に追究してきたことについていえば、「分かっていないな」と思うことがある。ネットの世界で私は「正当派の教授」と書かれたのを見たこともあったが、「解説現代健康句」では自分の専門領域以外のことも書いたので、どう思われているか自信はない。しかし「今」どのように考えられているかを書いたつもりである。

 「あまりまともなことだけで 本は売れません 出版できません」と大手出版社の編集者から云われた言葉が頭にある。

貝原益軒の養生訓が現代ももてはやされるのはどうしたことなのか。その当時としては最高の最新のまた自分の体験を含めての知恵であったと思うが、現代ではどうなのか。云われていることに「真実」が含まれているかとも思いながら、それにどれだけの「科学的な証明」はあるかと考える立場をとって書いてきた。

 私の書いたものに「酒」と「性」がぬけていたせいかなと思ったりする。

 言い訳は「修行が足りないので」とでもしておこう。

 前に書きたらなかたことを、新しい問題についてどう考えたらよいか、「続・現代健康句」としてインタ−ネット上に書いて置こうかと思う。まだ原稿ができているわけではないが、はしがきにかえて書いた。今日の頭の体操のために(20020901)

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