カンケイ

 「カンケイ」という言葉から何を連想するのであろうか。

 ビル・クリントンとモニカ・ルインスキイとの「不適切な関係」は最近のニュ−スである。

 夜のTVなら「おしゃれのかんけい」、津軽ならトランプカ−ド遊びの「四人カン」「五人カン」の「カンケイ」であろう。 

 私のような「疫学者」は「多要因疾病発生論」にもとずく「多くの要因の関係」あるいは「関連」である。また「リンケ−ジ」、今はやりのコンピュ−タ−でいわれる「リンク」を連想する。

 

 「かんけい」とは広辞苑によると、1:あるものが他のものとかかわりをもつこと。その間柄。二つ以上の思考の対象をなにか統一的な観点(例えば類似・矛盾・共存など)からとらえることができる場合に、それらの対象はその点で関係があるといわれる。2:男女間の情交。3:血縁や組織における結びつきの間柄、などなど。

 津軽の「カンケイ」はまだ一般的ではないが、いずれ「ブリッジ」のように国際的になるか。

 「リンケ−ジ」は疫学の方では「レコ−ド・リンケ−ジ」といわれる。直訳すれば「記録の連結」ということになるが「別々に記録された2種類以上の健康またはそれに関連する情報を、個人または家族単位または地域単位にこれらの情報を結合させること」の意味に用いられる。

 われわれの頭はたえずこんなカンケイを考える作業をやっているものだと思う。

 コンピュ−タ−はこのような作業には向いているので、たちどころに結果を眼前に示してくれる。だから毎日の「DJ」の世界でも、やれ「http」とか「www」とかいい、「リンク」「リンク」という時代になった。

 今度のビル・モニカの「不適切な関係」も日をおかず、それがどんな「関係」であるかを毎日の新聞は伝え、ネットのアクセスはパンクしそうになったとか。

 「オ−ラル・セックス」とはどんなことなのかと質問をうけたが、アメリカの定義では「男のそれを女の口に」ととられるが、「体液」とはどちらのものなのか分からない。

 報告書に「乳房が62回・体液が10回」登場するということだそうだが、このような「検索」はコンピュ−タ−の得意とすところ。

 今度のことは日米新聞を照らし合わせてみると色々なことが分かって面白かった。

 法律の上での「sex」の定義は分からないが、「first sexual encounter」とか「sexy telephone call」があって、「ハンサム・スイ−テイ・ベ−ビイ」とかいう言葉がかわされたとか。

 研修生あるいは実習生は「unpaid intern」となっていた。「不適切な関係」とは「inappropriate relationship」であった。

 疫学辞典によれば、「relationship」は「association」と同義語として取り扱っている。関係・関連も直接的・間接的原因とあり、疫学はこれらの関連を検討してゆく過程として説明される。だからできるだけ多くの「正確な」情報をあつめ、検討することが要求される。

 

 「コンピュ−タ−に捕まって」以来、将来の「電子図書館」への納入を考えて「after5」にちょっと間借りして「佐々木直亮のホ−ムペ−ジ」を開設した。

 (http://www.roy.hi-ho.ne.jp/after5/naosuke.html)である。

 

 そして昨日今日の話題は「生命保険」と「カレ−」との「カンケイ」は何かが関心を集めている。(10.10.7)

(弘前市医師会報, 262,104,平成10.12.15))

もとへもどる  ホ−ムペ−ジへもどる