今月のご挨拶
9月になりました。
1840年、ドイツの作曲家シューマンはクララと結婚しますが、この年は「歌の年」と呼ばれ、「ミルテの花」「リーダークライス」「女の愛と生涯」「詩人の恋」など、100曲以上の素晴らしい歌曲が次々と作曲されました。100曲というと、およそ3日に1曲のペースです。実は私もこの夏、女声コーラスのために8曲ほど編曲をしました。そのペースがちょうど3日に一曲でした。もっとも編曲ですから、PCで楽譜を入力して、コーラス用に声部を増やし、日本語の歌詞を考え、印刷、製本という工程になります。曲目は、シューベルトやモーツァルトに加えて、ヴォルフ、R.シュトラウス、チャイコフスキーなど、普通のコーラスでは絶対に歌えないような曲目です。日本語の歌詞でお分かりのように、アマチュアの、それもかなりベテランの方たちのコーラスです。私は以前は原語主義でしたが、ここに来て、日本語の歌詞にすることにより、より多くの人に、より多くの美しい曲を歌っていただけるのであれば、むしろ日本語の歌詞がいいのでは?と思うようになりました。もっとも私の文才では、堀内敬三さんのような格調高い日本語は無理です。そういえば前述のシューマンの歌曲「流浪の民」も、1840年に作曲されています。石倉小三郎の訳詞「ぶなの森の葉隠れに宴寿(ほが)ひ賑はしや」は名訳と言われています。拉致被害者の横田めぐみさんが、中学の発表会で歌ったのがこの「流浪の民」であり、この曲を聴くたびにとても辛い思いになります。
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