【あらすじ】
時と所:18世紀・イギリス 第1幕
第1場/トゥルーラヴの家
 トゥルーラヴは娘アンの恋人トム・レイクウェルが気に入らない。貧乏なことは許せても、彼の一攫千金を夢見た怠け者なところがどうにも受け入れられない。ある日そんなトムの許に、ニック・シャドウという1人の男が現れ「あなたの叔父さんが亡くなり、あなたには莫大な遺産が残されました」と告げる。トムは「やはり運さえよければ金は手に入るのさ!」と浮かれ、アンとトゥルーラヴに「遺産を手に入れ次第迎えに来ますよ」と言い残すと、早速ニックの言う通り、ロンドンへ遺産相続の手続きに出かけることにした。ニックはトムに「私はあなたに1年と1日仕えますので、報酬はその後いただきます」と言い、こっそり客席に向かうと「これより“道楽者のなりゆき”が始まります」と告げる。
第2場/マザー・グースの娼婦宿
 ロンドンに着いたトムは、ニック・シャドウに連れていかれた娼婦宿で快楽と堕落の日々を送っていた。ニックはトムをお金持ちだと皆に紹介し、トムが帰ろうとしても合図ひとつで時計の時間を元に戻し彼を引き止めた。娼婦宿のおかみマザー・グースも、トムを気に入り帰さない。ニック・シャドウは「たとえ偽りでも夢の方がまし!夢から覚めれば死が待っているのだから..」と呟く。
第3場/トゥルーラヴの家
 アンは恋人のトムが半年経っても帰って来ないのを不安に思い、彼を探しにいこうと考えるが、父のトゥルーラヴを残していくのも心配だ。しかし父親のことよりも、都会に出ているトムの方がやはり気掛かりだと<私は彼の元へ! I go to him>と歌うと、ロンドンへ向かう決意をする。

第2幕へ
RETURN
オペラ名曲辞典TOP