第2幕/森の中
それから100年の月日が経った。ある日森にデジレ王子と城の貴族達が狩りに訪れた。その中には、酒を飲みすっかりいい気分になった、デジレ王子の家庭教師ガリフロンの姿もあった。彼は狩りに飽きたのか、貴婦人達と追いかけっこなどをしていた。やがて帰る時間となり皆は帰り支度を始めるが、デジレ王子は何故だかその場を離れがたく、他の者を先に帰してしまう。
すると一人になった王子の元へリラの精が現れ、王子にオーロラ姫の幻影を見せる。オーロラ姫のその美しい姿は、将来の夢もなく退屈な毎日を送っていた王子の心を一瞬で捉えてしまった。デジレ王子は逸る気持ちを抑えられず、リラの精にすぐさま彼女の元へ連れて行ってほしいと懇願した。そしてリラの精の用意した真珠貝の舟で、2人はオーロラ姫の眠る森の中の城へと向かった。うっそうと生い茂る森の中に城を見つけた王子は、すぐさまオーロラ姫の眠っている場所を見つけ出し、リラの精に言われた通り、姫を目覚めさせるためにそっと彼女に口づけた。するとオーロラ姫は永い眠りから覚め、城中の者も一斉に甦った。デジレ王子がオーロラ姫に求婚すると、フロレスタン王や王妃を始め、城中が2人を祝福した。
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