【基礎データ】
「ポルティチの唖娘/La muette de Portici」または「マサニエッロ/Masaniello」
作曲者:ダニエル=フランソワ=エスプリ・オベール/Daniel Francois Esprit Auber(1782~1871)
台本:ジェルマン・ドラヴィーニュ/Germain Delavigne(1790~1868) 初稿(3幕もの)「マサニエッロ、あるいはポルティチの唖娘」、2稿〜最終稿(5幕もの)ウジェーヌ・スクリーブ/Eugene Scribe(1791~1861)、フランス語
初演:1828年2月29日、パリ/Paris、オペラ座/L’Opera
演奏時間:第1幕28分,第2幕12分,第3幕16分,第4幕5分,第5幕10分、合計約1時間11分
楽器編成:2Fl,Pic,2Ob,2Cl,2Fg/4Hr,2Tp,3Tb,Tub/Tim,Perc/Str
概説:「ポルティチの唖娘」はオベール最初のオペラで、1647年に実際に起こった魚小売商の一揆を題材としている。ドラヴィーニュが書いた初稿は3幕で、かなり革命的要素の濃い作品であったため検閲が通らず、スクリーブによって恋愛要素を取り入れた5幕もののグランド・オペラに加筆修正された。そのため話にやや無理はあるものの、豪華な舞台装置や派手な演出をしかけるグランド・オペラを確立した作品としても有名で、最後のクライマックスで噴火する火山が評判を呼び当時は大人気の演目であった。オベールの世相を反映した数々のアリアは人々に愛唱され、豊かな音楽性はバレエやパントマイムで表現される口のきけない娘の悲しい心情を見事に描き出している。
by MI
最終更新:2010年8月26日
RETURN
オペラ名曲辞典TOP