【あらすじ】
所:ペニャランダ(サラマンカからマドリッド方面に向かった所にある街)、及びマドリッド
第1幕/ペニャランダの居酒屋
 大学を卒業したばかりのガストンは、その日居酒屋で卒業祝いをしてくれた学生たちと別れると「これから何をするか、自分に聞いてみても… Was ich dann tu, das frag ich mich」と、自分はこの先どうするかと歌った。そして従者アンブロージオの持って来た、居酒屋の請求書の金額が余りに多いのに驚きながらも、勘定を払い店を出ようとした。しかしその時アンブロージオが「この店の娘が可愛いので、会っていくといいですよ」と言うので、ガストンは店の娘イネスが顔を出すのを待ち、彼女に声を掛けた。ところがイネスはそっけなくすぐに立ち去ってしまう。するとそこへ一人の男がやって来た。彼はピントという田舎の貴族で、親同士の決めた婚約者のクラリッサに会いに行くと言う。ガストンはピントが女性に慣れていないと聞くと、彼に女性への求婚の仕方をアドバイスし、店の娘イネスも誘って皆で飲んだり食べたりし始めた。そのうちピントが酔い潰れてしまうと、ガストンは「この男、そんなに素敵な女性と結婚するとは羨ましい…」と泥酔し眠っているピントの上着から手紙を抜き取り、自分がピントになりすまそうと企んだ。手紙はピントの父親からクラリッサの父パンタレオーネに宛てたものだった。
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