福田祥子
日本橋オペラ研究会(中央区社会教育団体)会長
一般社団法人日本橋オペラ研究会理事長
《ご挨拶》
日本橋オペラ研究会は2013年に発足して、今年で11年となりました、2021年に日本初演した「お菊さん」以来、日本橋オペラの使命として、これまでに日本や世界で埋もれてきた、隠れた名作といえるオペラを発掘、研究、上演し、さらにその研究した楽譜や映像をインターネットで公開することにより、世界の音楽文化の向上に寄与するというスタイルを確立しました。昨年はヴェルディ「グスターヴォ三世」、さらに今年5月には、モンレオーネ「カヴァレリア・ルスティカーナ」の日本初演を行いました。公演の成果は、日本のオペラ年鑑、音楽の友、ウイキペディアでも紹介され、日本の音楽界でも評価されつつあります。
 次回の公演は10月13日(日)(銀座ブロッサム)ベートーヴェン「レオノーレ」(1805)を、タイトルロール/福田祥子、フロレスタン/村上敏明、ロッコ/ジョン ハオ、スカルピア/寺田攻治、マルツェリーネ/森井美貴、ヤッキーノ/金山京介、ドン・フェルナンド/川ノ上聡、他のキャストで日本初演する予定です。この作品は、皆様ご存知のフィデリオの初演版で、1/3以上はフィデリオとは異なった音楽で、ベートーヴェンの魂をより感じられる作品です。なおこの公演のために編曲された、管楽6重奏とピアノによる伴奏で、ピアノは当オペラの顧問でもあるシュテファン・モラー氏がウィーンから来日して友情出演します。
 昨今のAIの進化で、人間の芸術活動そのものの価値が問われている時代だからこそ、極限まで非効率な、しかし人間にしかできない、オペラ活動がその真価を発揮していけると考えます。みなさまの暖かいご支援に感謝いたします。

福田祥子 (Shoko Fukuda) ドラマティックソプラノ・オペラ演出・オペラ制作
大阪音楽大学ピアノ科卒業。大阪芸術大学大学院声楽専攻修了。第6回大阪国際音楽コンクール第2位。東京二期会オペラ研修所本科首席修了、優秀賞受賞。これまで、ワルキューレ、ジークフリート、神々の黄昏、トリスタンとイゾルデ、さまよえるオランダ人、タンホイザー、椿姫、ドン・カルロ、オテッロ、イル・トロヴァトーレ、仮面舞踏会、グスターヴォ三世、蝶々夫人、トゥーランドット、トスカ、イリス、エフゲニー・オネーギン、パリアッチ、カヴァレリア・ルスティカーナ、お菊さん等にそれぞれ主役級の配役で出演。『圧倒的にして鮮烈な歌声と存在感。生まれながらのブリュンヒルデ』(音楽現代)と批評を受ける。日本人としては稀有の本格的ワーグナーソプラノでありながら、ヴェルディ、プッチーニといったイタリアオペラまで、広範囲のレパートリーを有する貴重な存在である。ウィーンとバイエルンの両国立歌劇場で研修を受け、スタラ・ザゴラ国立歌劇場(ブルガリア)、コシチェ国立歌劇場(スロバキア)などで、蝶々夫人、トスカの主役として度々出演、絶賛されている。また日本各地をはじめ、オーストリア、ドイツ、ブルガリア、チェコ、スロバキア、トルコ、イスラエル、フィリピンなどで、リサイタルやオーケストラと共演をしている。また2021年以降の日本橋オペラの全ての公演の演出を担当しており、オペラ企画者・制作者としても高い評価を得ている。さらに近年は、国際声楽コンクールの審査員もつとめており、活躍の場を広げている。東京二期会、関西二期会各会員。

佐々木 修 (Osamu Sasaki)/日本橋オペラ常任指揮者
青森県弘前市出身。武蔵野音楽大学卒業。オーストリア政府奨学生。モーツァルテウム音楽大学指揮科最優秀卒業。カラヤン、チェリビダッケなどの巨匠に師事。モーツァルテウム音楽大学講師、同大オーケストラ常任指揮者をつとめる。1979年カラヤン国際指揮者コンクール入賞。1982年東洋人として初めてザルツブルク国際モーツァルト週間で指揮「心から自然でしなやか、新鮮なモーツァルト指揮者」(オペラ・コンツェルト誌)と好評を受け、国際モーツァルテウム財団よりパウムガルトナーメダルを授与される。1984年ベルリン・ドイツ響を指揮してリアス新人演奏会に出演、ベルリンデビューを果たす。帰国後、日本各地のオーケストラや合唱を指揮。またNHK-FMシンフォニーコンサート、FM802等のパーソナリティ、タモリの音楽は世界だ!等の音楽番組制作、映像・CD・WEB制作、AI特許、女性のためのモバイルコンテンツ「ルナルナ」の創設、開発に携わるなど、マルチなタレントで活躍。 (株)マエストロ代表取締役。一般社団法人日本橋オペラ研究会理事。