淡島椿岳その作品2
椿岳漫画

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椿岳の泥画

椿岳の泥画というのは、絵馬や一文字人形を彩色するための下等絵具の紅殻(べにがら)、黄土(おうど)、丹(たん)、郡青(ぐんじょう)、胡粉(ごふん)、緑青(ろくしょう)等に少量の墨を交ぜて描いた画です。
また泥面子(どろめんこ)や古煉瓦(ふるれんが)の破片を砕いて溶かして画具にしたり、枯木の枝を折って筆にする事もありました。
その上に琉球唐紙のような下等の紙を使い、興に乗ればちり紙にでも浅草紙にでも反古(ほご)の裏にでも竹の皮にでも折りの蓋(ふた)にでも何にでも描きました。泥画具は絹や鳥の子にはかえって調和しないで、悪紙祖材の方がかえって泥画具の妙味を発揮しました。椿岳の個性をもっとも発揮した分野です。


水墨画





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