第3幕 第1場/サラの部屋
 サラの元にロベルトから手紙が届く。内容は「以前渡した指輪を女王に見せ、自分の女王に対する忠誠心を示してほしい」というものだった。ロベルトは女王から貰った王家の指輪を、サラに渡していたのだ。サラはロベルトを救おうと、急いで女王の所へ行こうとするが、やって来た夫のノッテンガム公爵に手紙を見られ、部屋に閉じ込められてしまう。公爵は妻と親友に裏切られたと怒り狂い、妻の必死の弁明にも耳を傾けようとはしなかった。
第2場/ロンドン塔内の死刑囚収容所
 捕えられたロベルトは、獄中からサラを想い「私の最後の息で貴女に語ります A te diro, negli ultimi Singhiozzi」と歌う。やがてロベルトは処刑場へと連れていかれる。
第3場/宮殿の広間
 女王エリザベッタは、怒りに任せてロベルトの死刑判決文に署名をしてしまったことを後悔していた。そしてロベルトが王家の指輪を示してさえくれれば、彼を信じたのに…と虚ろな目で遠くを見つめる。そこへようやく部屋から出られたサラがやって来て、女王に指輪を見せるとロベルトの忠誠が真実であることを伝える。女王はすぐに処刑を中止しようとするが、すでに処刑は行われた後だった。女王はあまりのショックに言葉を失う。
 その後女王は、指輪の提示を遅らせた罪でサラとノッテンガム公爵を捕えさせ、自らは王位を退くことを決める。そして孤独で虚しい気持ちを「流された血は天国へと昇っていきます Quel sangue versato al cielo s'innalza」と歌い、幕となる。

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