【あらすじ】 時と所:1930年代当時・アメリカの小さな町
全1幕
第1景/ミス・トッドの家の客間
ミス・トッドとミス・ピンカートンは、もうかなりの年配であるが、共に独身のオールドミス。この日もミス・トッドの家で2人、昔裏切られた男の話に花を咲かせていた。そこへ男性が訪ねてきたと女中のレティーシャが言うので、ミス・ピンカートンは帰り、男性は部屋へ通された。彼の名前はボブ。物乞いをしてはいるが、自分の理想を求めて旅をしていると言う。ボブはかなりのハンサムで、ミス・トッドと女中のレティーシャはすっかり彼を気に入ってしまった。そこでミス・トッドは、近所の体裁を気にしながらも、レティーシャに言われるがままボブを家に泊めてやることにした。
第2景/台所
次の日の朝。ミス・トッドと女中のレティーシャは、久しぶりに素敵な男性と夕食を共にし、楽しいひと時を過ごしたことでとても幸せな気分だった。そこでもう暫くボブにいてほしいと考え、2人はボブを引き止めることにした。
第3景/ボブの寝室
ボブの部屋に朝食を運びにいった女中のレティーシャが、ボブにもう1週間いてくれないかと持ちかけると、ボブは毎日美味い物が食べられると滞在提案を快諾した。但しミス・トッドは街の名士という立場上、近所の手前もあるので、ボブを彼女の甥ということにして外出も禁止した。
第4景/街中
街中を歩いていたミス・トッドは、ミス・ピンカートンに声をかけられ、昨晩この街に脱獄した凶悪犯が逃げ込んだようなので、気を付けるようにと忠告を受けた。ところがその凶悪犯の特徴を聞いてビックリ!家に泊めているボブの人相にそっくりだったのだ。青ざめるミス・トッドに、畳み掛けるようにミス・ピンカートンが言う。「ところで昨日あなたの家に男性が泊まったそうだけど..」ミス・トッドはそれは甥のことだわと答えると、気もそぞろに家路を急いだ。

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